第4分科会-c『未来の子どもたちが笑って暮らせる建築』

このまま地球温暖化が進み、何もしなければ2100年には地球の平均気温が平均8.5℃上昇すると言われている。世界中が最大限の努力をしても約2℃の気温上昇は免れないと予想されている。気温上昇は、台風の大型化やゲリラ豪雨の増加、高潮の発生などを引き起こし、様々な病気の誘因、熱中症患者の増加など、私たちの生活に大きな害をもたらす。近年、太陽光発電、太陽熱利用、地熱、バイオマスなど様々なエネルギーや省エネ技術などが創出されCO2排出対策が取られ続けているが一部を除き、普及が進んでいないのが現状である。これらの導入にはほぼ必ず建築が係わることとなり、建築士が係わらなければ大きな普及に繋がらないとも言える。つまり、私たち建築士が地球温暖化対策の一つの鍵を担っていると考えられる。2050年、2100年、未来の子どもたちが笑って過ごせる世界を作るためにも、今、建築士がすべきことを考える。

構成

第一部 講演 『地球温暖化・気候変動リスクと人類の選択』

・江守正多氏(国立環境研究所 地球環境研究センター気候変動リスク評価研究室室長)

第二部 パネルディスカッション

コーディネーター
・江守正多氏(国立環境研究所 地球環境研究センター気候変動リスク評価研究室室長)
パネラー
・笹田政克氏(特定非営利活動法人 地中熱利用促進協会 理事長)
・志沢美香氏(やまなし木質バイオマス協議会 事務局)
・雨宮俊彦氏(山梨県エネルギー局 政策企画監(エネルギー政策課企画調整担当課長補佐))

■講師・コーディネーター プロフィール

emori

江守 正多 氏

国立環境研究所 地球環境研究センター
気候変動リスク評価研究室室長
博士(学術)
低炭素研究プログラム総括

1970年神奈川県生まれ。
東京大学教養学部卒業。同大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。
1997年より国立環境研究所に勤務。
2006年より国立環境研究所地球環境研究センター温暖化リスク評価研究室長、2011年より室名変更のため気候変動リスク評価研究室長。2013年より地球温暖化研究プログラム総括、2016年より低炭素研究プログラム総括。専門は地球温暖化の将来予測とリスク論。気候変動に関する政府間パネル第5次評価報告書主執筆者。
著書に「異常気象と人類の選択」、「地球温暖化の予測は『正しい』か?-不確かな未来に科学が挑む」、共著書に「地球温暖化はどれくらい『怖い』か?温暖化リスクの全体像を探る」、「温暖化論のホンネ -『脅威論』」と『懐疑論』を超えて」等がある。